時間

最近はめったにお菓子やパンを焼くことはなくなった。焦りに満ちているからだ。やんわりずっと焦っている。コンビニでアイスを買うことは増えている。悲しい気持ちになった。そうだった。私は焦っている。時間はあって、焦って過ごしても安穏と暮らしても経過するのは同じだけの月日だ。いつもそうだった。焦って過ぎ消えた日々を振り返ると、なんだこれだけの時間があるならもっと好きなことをしたらよかった。同じだ。大差ないんだったら好きにしたらいいのに。しかし、ここ数日、立て続けにここに打ち込みをしているので、時間の浪費のしかたとしてはだいぶマシになっていると認めておく。先日ホットケーキミックスを買っておいた。冷蔵庫には牛乳はなくヨーグルトが少し残っていた。そのヨーグルトパックにホットケーキミックスを適当に振り入れ、少し砂糖も投入し、箸でぐりぐり混ぜて、今フライパンで焼いている。コーヒーだって淹れた。もうミルで豆を挽くこともなくなった。インスタントコーヒーをしばらく飲んでいたけど、どうしても美味しくない。なので一杯ずつ淹れることができるドリップコーヒーをストックしてある。一枚目が焼けたので食べた。もっちりして少し酸味があって甘く美味しい。猫たちはどうやら今日は遊んでもらえなそうだと判断したようでそれぞれの寝床におさまった。二枚目は焦がした。なぜか。タロットカードを買ってつい先ほど開封した。一枚引いて、このカードについて本で調べていた。パンケーキは、バスクチーズケーキくらいに焦げた。焦げ茶色の皮に覆われたパンケーキは水分が飛んで薄っぺらくなってしまった。かじったら、サクサクもっちりだった。よいものができた。三枚目、おそらく四枚目も焼ける量が残っていたけど、めんどうになってきたので全部フライパンに垂らし入れた。火が通るまでの時間が倍になる。また本にもどる。カードの意味を読んでいて、どうもピンとこない。そんな時は、もう一枚引いてカードからアドバイスをもらうんだそうだ。では、さっそく。と思ったけど、私は学習した。焦げる。パンケーキが。様子を見に行ったら、この度は早めに動いたはずなのに、まあまあ焦げていた。時間に対する自信がつくことはなさそうだ。さて、アドバイスカードを引こう。